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ビットコインが法定通貨になったエルサルバドルってどんな国?その影響とは

ビットコインのエルサルバドルってどんな国? 仮想通貨ニュース
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エルサルバドルでビットコイン(BTC)が法定通貨になりました。ところでエルサルバドルってどこにあってどんな国?と思われた方も多いのではないでしょうか。ここではエルサルバドルの基本情報とビットコインが法定通貨になってどうなるのか、その他の国への影響などについて分かりやすく解説しています。

エルサルバドルでビットコインが法定通貨に

2021年6月9日に仮想通貨ビットコインにとって歴史的なことが起こりました。

2021年6月8日(日本時間9日)に中央アメリカのエルサルバドル共和国でビットコイン(BTC)が法定通貨になる法案が賛成多数で可決しました。もちろんビットコインが法定通貨になるのは世界初。

法定通貨とは日本では「円」、アメリカでは「米ドル」のように国の法律で認められた通貨(お金)のこと。

エルサルバドルでは今までは米ドルが法定通貨として使われていましたが、米ドルと同じようにビットコイン(BTC)が国の法律で認めた上で利用できることになります。

法制化はいつから?

「ビットコイン法」と名付けられた法案は90日後に法制化されます。エルサルバドルでは9月には国内のほぼ全ての決済がビットコインで行える他、納税などもビットコインで納めることが可能になります。

エルサルバドルのブケレ大統領によると、開発銀行の信託基金に1億5000万ドル相当のビットコインを保有予定とのこと。また準備金としての保有は未定。

電力会社には地熱発電でマイニングができるように指示するなど、小国ならではのフットワークの軽さを見せています。

ケンケン
ケンケン

ビットコインが法定通貨?これすごくない?

ミー
ミー

ビットコイン史上でもベスト5ぐらいに入る歴史的な大きな出来事だね!

エルサルバドルってどんな国

エルサルバドルってどんな国?

エルサルバドルの基本情報

面積:21,040km2
人口:約664万人(2018年、統計局)
首都:サンサルバドル
民族:スペイン系白人と先住民の混血約84%、先住民約5.6%、ヨーロッパ系約10%
言語:スペイン語
宗教:カトリック教

日本外務省サイトより

日本語表記の正式名称は「エルサルバドル共和国」。外務省のサイトによると人口は664万人。これは千葉県の人口と同じぐらいです。

面積は21,040K㎡で秋田県と青森県を足したぐらいですね。場所は中央アメリカの中部、面積が狭いので中米で最も人口密度高い国となっています。

エルサルバドルの場所

エルサルバドルの実情

グローバルノートという統計サイトによるとエルサルバドルのGDPは270億ドルで世界の順位は102位でカンボジアの下に位置しています。

人口の三分の一が貧困層という実情から多くの若者が犯罪組織やギャングに関わってしまうという社会問題に発展しています。殺人発生率が世界2位で治安が悪い国として知らているそうです。

ユニセフの情報によると、高校卒業まで勉強できる子供は40%以下。18%の世帯が十分な食料確保ができず、21%の世帯で安全な水のアクセスがない状態です。

以前は軍部の力が強く1992年まで政府軍とゲリラ組織との激しい内戦が続けられていました。現在も内戦による経済の落ち込みと治安の回復が課題となっているのが実情のようです。

法定通貨

エルサルバドルの法定通貨は、アメリカドル(USD)とサルバドール・コロン(SVC)、そして今回追加されたビットコイン(BTC)です。

エルサルバドルの法定通貨
  • アメリカドル(USD)
  • サルバドール・コロン(SVC)
  • ビットコイン(BTC)

自国の法定通貨コロンにおいては現在は流通していないようなので、事実上は米ドル一本化のようです。

ケンケン
ケンケン

そもそもどうしてビットコインがエルサルバドルで法定通貨になったの?やっぱり仮想通貨市場が盛り上がってるから?

ミー
ミー

市場が盛り上がってるから…ではなくてエルサルバドルの事情とビットコインの性能がマッチしていたのが大きいようだね

ビットコインが法定通貨になってどうなる?

PHOTO: JOSE CABEZAS/REUTERS

ビットコインが法定通貨になることで、基本的には全ての商品やサービスをビットコインで支払うことが可能になります。

もちろん支払いに使用したビットコインは非課税で、売買益によるキャピタルゲイン税も免除になります。

  • 全ての商品がビットコインで購入が可能
  • ビットコインで納税が可能
  • キャピタルゲイン税の免除

注目すべき点は、エルサルバドルでは70%もの国民が銀行口座を持っていません。

またGDPの20%は海外送金によるものですが、中間業者により送金手数料が平均して10%、多いところでは50%も取られる場合があるとか…

ビットコインはスマホ一つあれば誰でもウォレットを作ることができるので、海外労働者からの送金も中間業者を挟むことなく誰でも簡単に行えることが可能です。

そういった面でも、エルサルバドルと分散化された平等で自由なビットコインとの相性は良いものとえます。

ケンケン
ケンケン

ビットコインが米ドルの代わりになるわけじゃなくて、BTCと米ドルを併用して利用するみたいだよ

今後の課題

今後の課題
  • マネーロンダリング対策
  • 法律の問題
  • インフラの整備

マネーロンダリング対策を徹底して行わないと、ビットコインを使った犯罪組織がエルサルバドルで発足してしまったりすると悪い例として歴史に残ってしまう可能性もあります。

また国内の法律の明確化ももちろんのこと、他国との貿易や取引においてビットコインの扱いがどのようになるのかも問題になります。

自国では法定通貨でも他国ではあくまで仮想通貨になるので、このあたりの周辺国の法律問題も課題になりそうです。

さらにウォレットの準備や、ドルとBTCのスムーズな変換や、国民への教育や周知などなど、特にインフラの整備は急務になると思われます。

もちろん安定した法定通貨になるためには、ビットコインそのものが抱えている問題でもある「ボラティリティ」や「手数料高騰」などの問題も解決していかないといけませんね。

その他の国への影響

自国の法定通貨が安定していない国は今後、ビットコインを法定通貨やその他の認められた通貨にしようとする動きが追従する可能性があります。

実際に、ブラジル・アルゼンチン・メキシコ・コロンビア・パナマといった中南米諸国もビットコイン支持を続々と表明しています。

ただし、円やドルといった法定通貨が安定している国や、経済自体が政府主体でコントロールできている国が法定通貨としてビットコインを利用するのは考えにくいです。

なぜかと言うと、ビットコインは特定の企業や政府がコントロールできない非中央集権なので、景気が悪いからといって政府の介入で量的緩和などの経済対策が行えなくなるからです。

簡単に言うと、政府の独断でお金を刷ってばらまけなくなるということですね。一見するとビットコインを法定通貨にすると中立的でとても魅力的に聞こえますが、経済をコントロールするのが難しくなる諸刃の剣とも言えます。

ただし、インフラの整備などを徹底してエルサルバドルがビットコインを取り入れた良いモデルケースになれば、インフレなどに困らされている国からすれば仮想通貨はとても魅力的な決済手段の一つになる可能性もあります。

ケンケン
ケンケン

今後は国を挙げての仮想通貨企業やブロックチェーン企業の誘致などもあるかもしれないね!

ミー
ミー

そうなるとエルサルバドルを中心としたビットコインに関わる様々なイノベーションが起こる可能性もあるから今後の進展や発展が期待したいね

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