2021年における最新のビットコインキャッシュ(BCH)の特徴や将来性を記載しています。チャートや時価総額に半減期の情報、ビットコイン(BTC)との違いも分かりやすく解説。BCHの過去最高値から今後の価格も予想しています。
ビットコインキャッシュ(BCH)とは
ビットコインキャッシュ(BCH)はビットコインからハードフォークによって分裂した仮想通貨(アルトコイン)です。
アルトコインの中でも時価総額が高く国内外問わず人気の仮想通貨です。ビットコインキャッシュは決済や送金向けで、通貨としての性能が高く利用の幅も広がっています。
またビットコインキャッシュ(BCH)の価格も今後大きく伸びることに期待が高まっています。
ここではビットコインキャッシュ(BCH)の特徴やビットコイン(BTC)との違いを分かりやすく解説していきます。
ビットコインキャッシュ(BCH)の概要
名称 | Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ) |
通貨単位 | BCH/BCC |
リリース日 | 2017年8月1日 |
発行上限 | 21,000,000BCH |
取引承認システム | Proof of Work(PoW) |
公式サイト | Bitcoin Cash |
ビットコインキャッシュ(BCH)が誕生したのは2017年8月1日で、通貨単位は「BCH」または一部で「BCC」と記載します。
基本的な構造はビットコインと同じで、マイニングにはPoW(プルーフオブワーク)が使用され、総発行枚数は2100万枚、ブロック生成時間もビットコインと同じ約10分です。
ビットコインとは同じ技術を使用していますが、特徴や考え方はビットコインとは大きく異なります。
ビットコインキャッシュの特徴
ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴は下記のようなものがあります。
①BCHはハードフォークから誕生した通貨
ビットコインキャッシュ(BCH)は2017年8月にビットコイン(BTC)のハードフォークから誕生した仮想通貨です。
ハードフォークとはブロックチェーンに互換性のない新ルールを作る大型アップデートのこと。
このビットコインのアップデートの際に、ブロックチェーンの派生から分裂して生まれた通貨がビットコインキャッシュです。
なぜ、ハードフォークが行われてブロックチェーンが派生してしまったかというと、ビットコインが抱えるスケーラビリティ問題を解決するために必要なことだったのです。
スケーラビリティ問題
2014年ごろからビットコインは取引量が増えたせいで、データ処理が遅くなり、送金の遅延や手数料の高騰が起こってしまうスケーラビリティ問題に直面しました。
このスケーラビリティ問題の解決を巡って、「Segwit:1ブロックに入れる取引量を圧縮してたくさん入れる方法」と「ビッグブロック:1ブロック1MBだったのを8MBまで大きくする方法」の意見が分かれることになります。
そして、双方の意見の折り合いがつかないまま、ビッグブロックを推進するビットコインキャッシュ側がハードフォークを強行してビットコインキャッシュが誕生しました。
- ビットコイン(BTC):ビットコインコア派
「Segwit」推奨の開発チーム - ビットコインキャッシュ(BCH):アンリミテッド派
「ビッグブロック」推奨のマイニングチーム
②決済や送金にも優れている
ビットコインキャッシュはブロックサイズを32MBまで拡張しているので、決済がスムーズで送金手数料が安く抑えられています。
ビットコインはデジタルゴールドと称されているように、今では決済よりも「資産」という位置付けになっています。ビットコインキャッシュはあくまでも通貨としての機能を充実させることで差別化を図っているのが特徴です。
通貨としての利便性を活かして、店舗への導入やウォレット機能の充実など積極的な普及活動も行っています。
- ビットコイン(BTC):資産という位置付け
- ビットコインキャッシュ(BCH):通貨としての機能を充実
③オンチェーン上での記録
ビットコインキャッシュはオンチェーン上に全ての記録を残す思想のためにブロックサイズを拡張しています。
オンチェーン上に記録するということは、一つのブロックチェーンに全ての情報を残すことを意味しており、透明性が高くなるのが特徴です。
その反面でビットコインは、ライトニングネットワークと呼ばれるオフチェーン(メインとは別のブロックチェーン)を利用してスケーラビリティ問題の解決に取り組んでいます。
- ビットコイン(BTC):オフチェーン
- ビットコインキャッシュ(BCH):オンチェーン
ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコイン(BTC)の違い
ビットコインキャッシュはビットコインのハードフォークから誕生した通貨なので、基本的な技術は同じでも実用性の部分では全く異なる通貨になります。
ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコイン(BTC)の大きな違いを挙げると下記のようなものがあります。
①ブロックサイズ
ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコイン(BTC)の最も大きな違いがブロックサイズです。
ビットコインキャッシュのブロックサイズは32MB(当初は8MB)まで拡張しています。
基本的にはブロックサイズが大きければ、より多くの取引量を処理することが可能になります。
ビットコインのブロックサイズは1MBになるので、ビットコインキャッシュは単純に32倍のデータ処理能力があり、送金時間の短縮や手数料の低下に一役買っています。(※正確にはビットコインの4倍ほどのデータ処理能力)
②Segwitの有無
ビットコインキャッシュはスケーラビリティ問題の解決に、Segwitは実装せずにブロックサイズを大きくすることで対応しました。
Segwit(セグウィット)とは、ブロックチェーンの1つのブロックに入る取引量を圧縮するアップデートのこと。
ビットコインではブロックサイズを大きくするのではなく、Segwit(取引を圧縮)することによって、スケーラビリティ問題を解決しています。
ビットコインキャッシュがSegwitを実装していないのは、前述しているようにオンチェーン上に記録するためとされていますが、一部ではマイニングのアルゴリズムの変更でマイナーが使っている「ASIC Boost」(マイニングの裏技的システム)が使えなくなるためとも言われていました。
③マイニングの難易度調整
ビットコインキャッシュはマイニングの難易度をブロック毎の10分に1度の調整が入る「DAA(Difficulty Adjustment Algorithm)」と呼ばれるシステムを導入しています。
これは、急激にビットコインキャッシュの取引量が多くなっても、すぐにマイニングの難しさが調整されるので安定したマイニングができるということを意味しています。
ビットコインのマイニングは「NDA(Normal Difficulty Adjustment)」と呼ばれるシステムを使っているので、約2週間に1度の難易度調整になります。
ビットコインキャッシュのリリース当初は、BCHとBTCのマイニングによる採掘難易度が同じだったためBCHをマイニングする旨味がなく、ビットコインキャッシュは送金詰まりの問題を抱えていました。
現在では、DAAの導入によりビットコインキャッシュの計算が当初より簡単になったので、送金詰まりの問題はほぼ解決しています。
ビットコインキャッシュ(BCH)のチャートと時価総額
下記がビットコインキャッシュ(BCH/USDT)のリアルタイムチャートと時価総額です。
ビットコインキャッシュの半減期は?
ビットコインキャッシュは2020年4月に初めての半減期を迎えています。
一般的にどの通貨も半減期の数ヶ月前は価格が上がる傾向にあるので、絶対に抑えておきたいポイントです。
半減期とは、マイナーがマイニングで得られる報酬が半分になる時期のこと。通貨の希少性が上がるデフレ効果で価格が上がりやすいとされています。
ビットコインキャッシュの半減期予定表
ビットコインキャッシュの発行上限は2,100万枚になり、約4年に1度のサイクルで半減期を迎えています。
次回の半減期は2024年8月頃を予定しますが、正確には4年に1度ではなく、21万ブロックが生成されるごとになるので、正確な時期はブロックチェーンの生成スピードで異なってきます。
半減期 | 半減期の時期 | マイニング報酬 |
---|---|---|
1回目 | 2020年4月8日 | 6.25BCH |
2回目 | 2024年8月頃 | 3.125BCH |
3回目 | 2028年8月頃 | 1.5625BCH |
・ ・ ・ | ・ ・ ・ | ・ ・ ・ |
2020年4月の第一回目の半減期の際は、コロナショックと同時期だったため価格の影響が分かりにくい状況にありました。
基本的には半減期の数ヶ月前は価格が上がりやすい傾向にありますが、複数の要因が絡み合った結果になるので、確実に価格が上昇するわけではないということも覚えておきましょう。
BCH過去のATH(最高額)から今後の価格予想
ビットコインキャッシュ(BCH)の過去の最高額は2017年12月に記録した約47万円です。2021年6月現在では未だにATHを超えることができていません。
これは時価総額の高い多くのアルトコインは2021年5月のビットコインが700万円を記録したときに、ATH(過去最高額)を更新していることから、ビットコインキャッシュ(BCH)は、まだ大きく伸びるポテンシャルを秘めているともいえます。
ビットコインが1000万円に到達するころには、ビットコインキャッシュもATH(過去最高値)を更新して50万円まで上昇するのではないかと個人的には考えています。
またビットコインは長期で見るとまだまだ価格上昇の余地はあるものの、短期・中期で数十倍になる可能性は低いのも事実です。
その反面でビットコインキャッシュの高い暴騰・暴落率を考えるとBCHの方が短中期で大きく価格上昇を見込めるハイリスクハイリターン通貨とも捉えられますね。
ビットコインキャッシュはビットコインと連動するものの少し遅れて価格が前後する傾向があります。これを利用して、ビットコインキャッシュに投資するのも面白いかもしれません。
【まとめ】ビットコインキャッシュの今後や将来性
ここではビットコインキャッシュ(BCH)の特徴やビットコインとの違いを解説しました。
ビットコインキャッシュはビットコインのスケーラビリティ問題解決のために生まれた仮想通貨で、32MBの大きなブロックサイズを持っているのが特徴でした。
ビットコインとは異なり、通貨としての面を強く残して、決済や送金に優れたBCHの普及活動も行っているのも特徴でしたね。
今後の将来性も、ビットコインキャッシュのアップデートや普及次第で価値や価格を大きく伸ばせるポテンシャルを秘めているということも分かりました。
- BCHはビットコインのハードフォークから誕生
- ビットコインと同じ技術を持っている
- BCHの特徴はブロックサイズが大きく通貨向き
- Segwitを(ほとんど)実装していない
- 価格もまだ大きく伸びるポテンシャルを秘めている
- 多くの取引所でBCHを取り扱っている
ビットコインキャッシュ(BCH)購入おすすめ取引所
ビットコインキャッシュは時価総額も高く信頼性が高いため、ほぼ全ての国内取引所でビットコインキャッシュ(BCH)の取り扱いがあります。
しかし、スプレッド(3%以上の隠れた手数料)がある販売所のみでしかBCHを取り扱っていない取引所もあるので、自身の目的に合った取引所でビットコインキャッシュ(BCH)の売買をすることをおすすめします。
ここでは目的別で3社に絞っておすすめの取引所を紹介します。
Coincheck(コインチェック):少額ですぐに買いたい方におすすめ
Coincheck(コインチェック)は販売所でもっとも簡単にビットコインキャッシュを購入できる初心者の方におすすめの取引所です。
BCHをすぐに購入したいという方はコインチェックアプリを使えば、数タップでBCHを購入することができますよ。
GMOコイン:安心していろいろなサービスを利用したい方におすすめ
GMOコインは販売所でも取引所でもビットコインキャッシュを購入することができます。
仮想通貨の貸し出しや積立投資といった様々なサービスも充実しているのも特徴です。
ユーザーが選ぶ仮想通貨取引所オリコンナンバーワンにも選ばれたので、安心して取引を行うことができますね。
BITPOINT(ビットポイント):手数料無料で購入したい方におすすめ
BITPOINT(ビットポイント)はユーザー同士が取引を行う取引所形式でビットコインキャッシュを購入することができます。
あまり知られていない取引所ですが、取引所の手数料が無料なのが最大の特徴です。
1枚以上のBCHを購入したい方や少しでも安く購入したいという方は圧倒的にお得なのでぜひ試してみてくださいね。