NEOは「中国版イーサリアム」とも呼ばれるスマートコントラクト対応の暗号資産(仮想通貨)です。特徴・将来性・購入方法まで詳しく解説します。
今までは国内取引所ではNEOを購入できませんでしたが、現在は金融庁認可済みのOKJ取引所で、NEOの購入が可能です。
仮想通貨NEO(ネオ)とは

仮想通貨NEOは、中国初のブロックチェーンプラットフォームであり、「スマートエコノミー」の実現を目指しています。これは、デジタルアセット、デジタルアイデンティティ、スマートコントラクトを統合し、より効率的で信頼性の高い経済システムを構築しようとする試みです。
NEOはしばしば「中国版イーサリアム」と呼ばれます。これは、イーサリアムと同様にスマートコントラクト機能を持ち、分散型アプリケーション(DApps)の開発基盤を提供しているためです。
しかし、イーサリアムとは異なる独自の技術や特徴を持っており、特に中国市場における強固な基盤を築いています。
NEO(ネオ)の概要
名称 | NEO(ネオ) |
---|---|
通貨単位 | NEO |
リリース日 | 2014年2月(Antsharesとして) |
発行上限 | 1億 NEO |
承認方法 | dBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerance) |
管理・開発 | Neo Foundation(共同創業者:Da Hongfei、Erik Zhang) |
公式サイト | https://neo.org/ |
取扱い取引所 | OKJ(オーケージェ) |
NEOは、2014年にAntshares(アンシェアーズ)として誕生し、2017年に現在のNEOにリブランディングされました。このリブランディングは、単なる名称変更ではなく、よりグローバルな展開を目指すための重要な転換点となりました。
NEOのプラットフォームは、主要なプログラミング言語(C#、Java、Pythonなど)でスマートコントラクトを開発できるため、多くの開発者にとって参入しやすい環境を提供しています。これにより、幅広い分野でのDApps開発が期待されています。
NEO(ネオ)の特徴

NEOは、他のブロックチェーンとは一線を画すいくつかのユニークな特徴を持っています。
①2つの通貨「NEO」と「GAS」
NEOには、NEOとGASという2つの通貨が存在します。
- NEO(ネオ): プラットフォーム全体のガバナンストークンであり、保有者はネットワークの意思決定に参加する権利を持ちます。また、NEOを保有しているだけで、後述のGASが付与される仕組みになっています。発行上限は1億枚です。
- GAS(ガス): ネットワークの利用料(トランザクション手数料)として使用される通貨です。NEO保有者への報酬としても配布され、DAppsの利用やスマートコントラクトの実行時に消費されます。GASには発行上限がありませんが、NEOの保有量と保有期間に応じて生成されます。
この2通貨制は、NEOの価値を長期的に安定させつつ、ネットワークの円滑な運用を促すための重要な仕組みです。
②独自のコンセンサスアルゴリズム「dBFT」
NEOは、Delegated Byzantine Fault Tolerance(dBFT)という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
dBFTの仕組み
NEO保有者が投票を通じて「コンセンサスノード(承認者)」を選出します。選ばれた少数のノードが協力して取引の承認を行うため、高い処理速度と安全性を両立できます。
このアルゴリズムは、イーサリアムのProof of Stake(PoS)やビットコインのProof of Work(PoW)とは異なるアプローチで、スケーラビリティとセキュリティを両立させています。
③主要言語でのスマートコントラクト開発が可能
NEOの最大の強みの一つは、開発者にとってのアクセスのしやすさです。
開発の自由度
多くのブロックチェーンが独自のプログラミング言語(例: イーサリアムのSolidity)を必要とするのに対し、NEOはC#、Java、Python、Goなど、すでに多くの開発者が習熟している主要なプログラミング言語でスマートコントラクトを開発できます。
開発者の増加
この特徴により、新しい言語を習得する必要がなく、既存の開発者が容易にNEOエコシステムに参入できます。結果として、より多様なDAppsやサービスが生まれる可能性が高まります。
NEOの将来性
NEOの将来性を考える上で、いくつかの重要な要素を分析する必要があります。
市場動向と将来性の分析
「スマートエコノミー」の進展
NEOが掲げる「スマートエコノミー」のビジョンは、デジタル資産やデジタルIDの普及が進む現代において、非常に現実味を帯びています。
ブロックチェーン技術が社会のインフラとして定着するにつれて、NEOのプラットフォームはさらに価値を高める可能性があります。
中国市場での影響力
NEOは中国初のブロックチェーンであり、中国政府との関係性が他のプロジェクトに比べて良好であると言われています。
中国はブロックチェーン技術に非常に力を入れており、NEOがその中心的な役割を担う可能性があります。
エコシステムの拡大
NEOは、新しいDAppsやNFTプロジェクト、DeFiサービスを積極的に誘致し、エコシステムの拡大に努めています。
これにより、ネットワークの利用者が増えれば、NEOとGASの需要も高まることが期待されます。
競合との差別化
イーサリアムをはじめとする多くのブロックチェーンが競合する中で、NEOは独自の技術(dBFT、シャーディングなど)と開発者フレンドリーな環境で差別化を図っています。これらの強みが今後も維持できるかが鍵となります。
Neo Xとは?EVM互換で広がるマルチチェーン対応
Neoは現在、「Neo X(ネオ・エックス)」というEVM互換のサイドチェーンを開発しています。これにより、Ethereumで開発されたdApps(分散型アプリケーション)を、Neo上でも簡単に実装可能となります。
Neo Xは、Ethereum Virtual Machine(EVM)との高い互換性を持ち、開発者は既存のSolidityコードをほぼそのまま移植できます。さらに、Neoの高速・低手数料のブロックチェーン性能を享受できるため、ガス代が安くて高速なWeb3アプリの構築が可能です。
この動きは、クロスチェーン対応やマルチチェーン戦略が進む中で、Neoの将来性を大きく広げる重要な布石となっています。
Neo N3とは?Neo 3.0の技術刷新で注目の次世代ブロックチェーンへ
Neoは2021年に「Neo N3(ネオ・エヌスリー)」と呼ばれるメジャーアップグレードを行い、これが実質的な「Neo 3.0」としての立ち位置を担っています。従来のNeo 2.0と比較して、スマートコントラクト機能、トークン標準、取引スピード、開発環境などが大幅に向上しました。
Neo N3では、ネイティブなオラクル機能や名前解決サービス(Neo Name Service)、新たなNEP-17トークン標準なども導入され、開発者フレンドリーな次世代ブロックチェーンとして再構築されています。
今後はこのN3を基盤に、Neo Xとの連携やクロスチェーン対応がさらに進化していく予定で、長期的な成長を見据えた技術基盤が整いつつあります。
NEOが買える取引所
日本国内でもNEO(ネオ)の取り扱いが開始されました。国内では、OKJ(オーケージェ)が取り扱っています。
国内で取扱いが開始するまでは海外取引所で購入することしかできませんでしたが、現在では金融庁に認可されている国内取引所で安心して購入することが可能です。
NEO購入方法手順
- Step1OKJで口座開設
- Step2本人確認
- Step3日本円の入金
- Step4NEOを購入
国内取引所では以上のように4ステップでNEOを購入することが可能ですよ。
OKJでは簡単に購入できる販売所でもNEOを購入可能です。しかも販売所では、スプレッドと呼ばれる売買価格差が国内最狭なので、非常にお得にNEOを購入することが可能です。
もちろんOKJは販売所だけではなく、取引所形式でもNEOを購入することもできますよ。
NEOについてFAQよくある質問
- QNEOは日本で購入できますか?
- A
はい、OKCoin Japan(OKJ)やBinance JapanでNEOを購入できます。OKJは金融庁登録済みで、円建て取引が可能です。
- QNEOとGASの違いは何ですか?
- A
NEOはガバナンスとステーキングに使用されるトークンで、GASは取引手数料やスマートコントラクト実行に使われます。
- QNEOの将来性はどうですか?
- A
DeFiやNFTの需要増加、中国のブロックチェーン政策との親和性から、2025年も成長が期待されます。
- QNEOのウォレットは何がおすすめ?
- A
NeoLineやO3 Walletが安全性と使いやすさで人気です。
【まとめ】NEOについて
NEOは、独自の技術と明確なビジョンを持つ中国発のブロックチェーンプラットフォームです。2つの通貨システム「NEO」と「GAS」、高速な処理を可能にする「dBFT」、そして開発者フレンドリーな環境が大きな強みです。
「スマートエコノミー」の実現を目指すNEOの将来性は、中国市場の動向やエコシステムの拡大にかかっています。現在では国内取引所でもOKJで購入できるため、以前より手軽に取引を始めることが可能になりました。
NEOは、単なる投資対象としてだけでなく、今後のブロックチェーン技術の進化を追う上で注目すべきプロジェクトの一つと言えるでしょう。
※仮想通貨投資には価格変動リスクがあるため、自己責任で慎重に判断しましょう。
コメント
イーサリアムのスマートコントラクトをしようしていますか?
独自の技術で開発を行っているから、イーサリアムの中国版と言われるのですよね?
田村様
コメントありがとうございます。
サイト運営者のミーです。
『独自の技術で開発を行っているから、イーサリアムの中国版と…』非常によい説明ですね。
当記事でもこの言い回しを使わせていただきました。ありがとうござます。