イーサリアム(Ethereum)の詳細情報からチャートや2018年度の価格推移を記載しています。イーサリアムの今後や将来性、メトロポリスのハードフォークについても分析しています。ETHが購入できるおすすめ取引所についても記載していますので是非参考にしてください。
イーサリアム(Ethereum)とは
イーサリアム(Ethereum)とは仮想通貨の一つでビットコインに次いで時価総額ランキング第2位に位置する人気の高い仮想通貨です。
2017年の初頭では1ETHが日本円にして約1,000円台を下回っていたのに対して、12月で1ETHが10万円台まで上昇し、2018年1月は高値でで18万円まで高騰しました。
価格は2017年だけで見ても100倍以上も高騰しており、今後もメトロポリス(※後述)なのでさらなる将来性が期待されています。
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イーサリアム(ETH)の概要と特徴
名称 | Ethereum(イーサリアム) |
通貨単位 | ETH(イーサ) |
リリース日 | 2015年7月 |
発行上限 | なし |
取引承認システム | PoW(PoSに移行予定) |
開発 | Ethereum Foundation |
イーサリアムの通貨単位は「イーサ」(ETH)と呼ばれています。発行上限は事実上はなし。マイニングアルゴリズムはビットコインと同じPoW(プルーフ・オブ・ワーク)ですが、将来的にはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行予定です。
イーサリアムは正確には「イーサリアムプロジェクト」と呼ばれる計画のプラットフォーム総称です。そのイーサリアムプロジェクトで使われる仮想通貨をイーサリアムと呼びますが、現在ではイーサリアム自体が固有名詞となっています。
イーサリアムプロジェクトとは
イーサリアムプロジェクトとは「スマートコントラクト」を使って、契約を自動化してしまおうという計画です。
スマートコントラクトについては後程詳しく解説しますが、要点を絞って説明すると、仮想通貨の根幹でもある改ざんできないブロックチェーンに加えて契約内容を取り込んだのが「スマートコントラクト」です。
このスマートコントラクトがイーサリアムプロジェクトの最大の特徴でもあり、世界中から注目を集めているシステムとなっています。
イーサリアム(Ethereum)のチャート
下記がETH/USDの現在のKRAKENのリアルタイムチャートです。時間軸はデフォルトでは日足で設定されていますが、変更可能です。
イーサリアムの過去のチャートを振り返ると2017年5月、12月に大きく価格が上がっています。
下記はイーサリアムのリアルタイムの時価総額とJPYの価格です。
イーサリアムの価格推移
下記がイーサリアムの主な価格の推移です。イーサリアムがローンチしたのは、2015年の7月ですが、実際に上場したのは2016年の1月からになります。
- 2016年1月 1ETH = 114円
- 2016年2月 1ETH = 733円
- 2016年3月 1ETH = 1,696円(前年末比約16倍UP)
- 2016年12月 1ETH = 738円
- 2017年2月 1ETH = 1,198円
- 2017年3月 1ETH = 6,746円
- 2017年5月 1ETH = 29,126円(半年間で40倍UP)
- 2017年6月 1ETH = 48,990円
- 2017年7月 1ETH = 19,000円(先月の半額以下に)
- 2017年8月 1ETH = 32,517円
- 2017年9月 1ETH = 33,517円
- 2017年10月 1ETH = 34,513円
- 2017年11月 1ETH = 39,865円
- 2017年12月 1ETH = 87,000円
- 2018年1月 1ETH = 119,000円
- 2018年2月 1ETH = 91,000円
2017年の6月には最高値の4万円強まで行きますが、その翌月に大きな調整が入り、半額以下に戻されています。その後、3万円台に戻し8月、9月、10月は伸び悩みますが、11月後半から大きく金額を伸ばし12月には大台の10万円台を超えました。
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スマートコントラクトとは
スマートコントラクトとは、上記でも記載していますが、不正改ざんできないブロックチェーンという取引に、契約条件を付け加えれるというものです。
スマートコントラクトは「契約の自動化」とも呼ばれています。
これがブロックチェーンという取引に契約を結び付けた「スマートコントラクト」です。
従来の仮想通貨の取引(ブロックチェーン)だけではどういった契約(約束)かは分かりません。ただ、スマートコントラクトを使うとそんな取引に契約内容を書き込めるので企業やユーザーは大幅に手間やコストを削減できます。
そういった側面からICOなどにもイーサリアムのスマートコントラクトは活用されます。

スマートコントラクトは、改ざんできないブロックチェーンにメモ帳(契約証)機能を搭載したイメージかな
イーサリアムアライアンス
これだけの短期間でここまでイーサの価格を伸ばしたのはイーサリアムプロジェクトの「スマートコントラクト」がいかに魅力的なものなのかを表している数字でもあります。
イーサリアムの技術を企業に取り入れようとする動きも盛んで「イーサリアムアライアンス」という企業連盟を結成し、マイクロソフト、トヨタ、三菱UFJなどの超一流企業などもこの「イーサリアムアライアンス」に賛同して話題になりました。
イーサリアムクラシックとは
イーサリアムを語る上では外せないのが「イーサリアムクラシック」です。イーサリアムクラシックは、現在の「ビットコイン」と「ビットコインキャッシュ」と同じように元々は一つのものでしたが、TEH DAO事件をきっかけに意見の食い違いでハードフォークにより二つに分かれたものです。
イーサリアムクラシック(ETC)については下記の記事でまとめています。

メトロポリスとは
メトロポリスとはイーサリアムの大型アップデートのことを指します。
元々イーサリアムには4段階の大型アップデートが用意されており、そのうちの2つはすでに完了してます。3つ目のアップデートが「メトロポリス(Metropolis)」になり、最後の4つ目のアップデートが「セレ二ティ(Serenity)」になります。
- フロンティア(Frontier)
- ホームステッド(Homestead)
- メトロポリス(Metropolis)
- セレ二ティ(Serenity)
メトロポリスで何が変わる?
メトロポリスでは主に重要な4つの項目がアップデートされます。その4つの項目が下記です。
- セキュリティ強化
- プライバシー保護強化
- スマートコントラクトのコスト削減
- マイニング方式移行
1.セキュリティの強化
メトロポリスではイーサリアムの最も重要視されているセキュリティが強化されます。イーサリアムでは過去に「THE DAOトークン」という仮想通貨を発行した時にTHE DAOの大きな欠陥ををついたハッキングにあっています。この「THE DAO事件」では360万ETHものイーサリアムがハッカーに盗まれています。
こういったイーサリアムのセキュリティの脆弱性をなくすためにネットワークの強化及び、ユーザー自身で秘密鍵を持てるようなマスキングというシステムを組み込んでセキュリティの強化を図ります。
2.プライバシー保護強化
仮想通貨ではセキュリティと同様にプライバシー保護も重要視されています。
具体的には匿名性が高いとされているZcashと共に開発したゼロ知識証明が実装されます。
ゼロ知識証明とは暗号学において、ある人が他の人に、自分の持っている命題が真であることを伝えるのに、真であること以外の何の知識も伝えることなく証明できるようなやりとりの手法を指してゼロ知識証明またはゼロ知識対話証明(ZKIP)と呼びます。※Wikipedia引用
3.スマートコントラクトのコスト削減
メトロポリスではイーサリアムの根幹になっているスマートコントラクトでのシステムの簡略化が予定されており、現在のプログラマーの負担を軽減できるとされています。
これによって、スマートコントラクトで使われるガス(取引に使われる燃料)が調整できコストの削減につながるとされています。
4.マイニング方式移行
メトロポリスではマイニング方式も従来のPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)に変更するための準備が行われます。※PoWからPoSへの移行は第四段階のセレニティのアップデートで完成となります。
このマイニング方式移行には、賛否両論があり、PoWでマイニングしていた今までのマイナーからは賛成を得れていないのが現状です。
PoWとはビットコインで使われている同じマイニング方式で、取引を成立させるために大量の電力を消費する従来の方法です。イーサリアムでは取引量の増加と伴い大量の電力を消費してしまうPoWを廃止して、個人間がPCをつなぐだけでマイニングできるPoSを取り入れようとしています。
メトロポリスの予定はいつ?
メトロポリス実装の当初の予定は2017年の6月でした。しかしメトロポリスの議論が長引き未だに実装されていないのが現状です。
現状ではメトロポリスは一度に全て実装されずに「ビザンチウム」と「コンスタンチノープル」の2つに分けて実装される予定です。1度目の実装である「ビザンチウム」は当初は2017年9月末に実装とされていますが、2017年10月16日に無事完了しました。
「コンスタンチノープル」は2019年1月中旬の実装予定となっています。
イーサリアムが購入できる取引所
国内の取引所であれば、ほぼ全ての取引所でイーサリアムを購入することができます。取引所で購入するのであれば、ZaifかビットバンクCCが手数料が安くておすすめです。
レバレッジ取引を行いたいならDMM Bitcoin一択ですね。
私が初めて購入した仮想通貨もビットコインではなくイーサリアムです。
私はイーサリアムを長期保管目的、またはICO目的で購入したので、当初、手数料をあまり気にせず購入してしまいましたが、取引所によって手数料が異なるので、ご自身に合った取引所で購入する事をおすすめします。
下記の記事ではイーサリアム(ETH)を購入する投資スタイルに合わせての使い分け方は紹介しています。ETHを買うのに悩んだ場合は参考にしてくださいね。
ETHの購入はどこがおすすめ!?投資スタイルに合わせて使い分けよう!

イーサリアムの今後や将来性について
イーサリアムの将来性についてですが、私個人の感想としては非常に明るいものを感じます。アルトコインは全て共通して言えるのが、「明確なビジョンがあるかないか」がそのアルトコインを見極める大きなポイントではないでしょうか。
イーサリアムには「スマートコントラクト/契約の自動化」という明確なビジョンがあります。このスマートコントラクトのシステムは大企業も注目している優れたシステムと言えます。
イーサリアムの今後のアップデートでも期待大
またイーサリアムにはメトロポリスとセレ二ティという大幅なアップデートが控えています。今のイーサリアムはまだ完全体ではない、未完全というところにもイーサリアムの今後の将来性を感じます。
どのアルトコインやビットコインでも同じようなことが言われていますが、イーサリアムも数ヶ月で凄まじい急成長を見せている仮想通貨です。2017年に入ってからは2、3ヵ月で10倍以上、リリースからすると約1500倍もの金額になっています。
毎度のことながら捕らぬ狸の皮算用で計算するとリリース当初に1万円分だけでもETHを購入しておけば、今では1500万円になっている計算です。夢がありますね~
これからイーサリアムはまだまだ進化していく仮想通貨です。その過程では当然いくつもの困難が待ち受けていることも考えられます。しかし、それを乗り越えてスマートコントラクトが世界の常識になった時のイーサリアムの価値は計り知れないものになっているのではないでしょうか。
イーサリアムについてまとめ
- イーサリアムは時価総額第2位の人気の仮想通貨(アルトコイン)
- イーサリアムの特徴は「スマートコントラクト」
- イーサリアムアライアンスという企業連盟で多くの大企業が賛同している
- 大型アップデートの「メトロポリス」を控えている
- THE DAO 事件でイーサリアムとイーサリアムクラシックにハードフォークしている
またイーサリアムについては追記情報が出次第どんどん更新していきます!