仮想通貨Monero(モネロ/XMR)の詳細について記載しています。モネロのリアルタイムチャートに時価総額に現在の価格、XMRが買える取引所やウォレットも紹介しています。匿名性通貨Moneroの持つ可能性についてぜひ参考にしてください。
Monero(モネロ)とは
Monero(モネロ)はエスペラント語で「コイン」という意味を持つ匿名性に優れた仮想通貨です。
モネロはビットコインのソースコードを基にせず、Bytecoinという仮想通貨のCryptoNoteと呼ばれる匿名性特化のプロトコルを利用しています。
またMoneroはCryptoNightというアルゴリズムを採用し、ワンタイムリング署名という独自の技術により匿名性に長けたアルトコインとなっています。
ブロック取引認証システムはビットコインと同じPoW(プルーフオブワーク)を採用し、他のマイニングと比べると比較的簡単にマイニングが行えるので、モネロ(XMR)のマイニングも人気です。
モネロ(XMR)は国内取引所のコインチェックで上場しており、Monero、DASH、Zcashと共に匿名三兄弟と呼ばれている人気の仮想通貨です。
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Monero(モネロ)の概要
名称 | Monero(モネロ) |
通貨単位 | XMR |
リリース日 | 2014年4月18日 |
発行上限 | なし (1,840万 XMR) |
アルゴリズム | Crypto Night |
取引承認システム | PoW |
公式サイト | https://getmonero.org/ |
Monero(モネロ)の通貨単位はXMRで、発行上限は無制限です。1840万枚のXMR発行後は、マイニングによって少しづつ枚数が増えていきます。
モネロのブロック生成間隔は約2分と早く、ブロックサイズの容量も大きく上げることができるため、ビットコインで起こっているようなスケーラビリティ問題には直面しにくくなっています。
Monero(モネロ)の特徴
Monero(モネロ)の最大の特徴は匿名性の高さです。
Monero(XMR)では、「リング署名」と「ワンタイムアドレス」という技術を組み合わせた「ワンタイムリング署名」という独自の技術によりXMRの匿名性を維持しています。
ワンタイムリング署名では、複数の公開鍵を重ねて署名するミキシングと、ワンタイムアドレスを組み合わせることによって、取引履歴の追跡が閲覧がほぼ不可能になっています。
リング署名とは
通常取引の署名は秘密鍵と公開鍵で行うために、誰が行った署名(送金元)なのかを特定することができます。
リング署名は複数の公開鍵を重ねて署名します。そのためリング署名は誰が行った署名かを特定できないような工夫が凝らされています。
モネロではこのリング署名を使うことによって、送信元を特定しづらくしています。
リング署名参考画像 引用元:CryptoNote official site
ワンタイムアドレスとは
ビットコインのアドレスは27〜34文字に対して、Monero(モネロ)のアドレスは95文字と非常に長いのが特徴です。
またモネロの送金用アドレスは一度使うと自動で新しいアドレスが生成されるようになっています。使い捨てのワンタイムパスワードと同じ仕組みですね。
またMoneroでは、閲覧用のプライベートキーと送金用のプライベートキーの異なる二つの秘密鍵が生成されるので、閲覧用のキーを公開することよって、外部に情報開示することも可能です。
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匿名三兄弟との比較
通貨名 | 匿名技術 | 承認時間 | 発行上限 |
XMR | ワンタイムリング署名 | 約2分 | なし |
DASH | プライベートセンド | 約1.4秒 | 1890万 |
ZCH | ゼロ知識証明 | 約2.5分 | 2100万 |
モネロとともに匿名通貨として、よく比較されるDASH(ダッシュ)、Zcash(ジーキャッシュ)は同じ匿名通貨ですが、使用している匿名技術が異なり、取引スピードや発行枚数なども異なっています。
DASHは決済用、Zcashは完全な匿名性を活かした企業向けのプラットフォームなどそれぞれ用途が違う匿名通貨になっています。
Monero(モネロ)のチャート
下記はXMR/USDのBINANCEでのリアルタイムチャートです。デフォルトで日足になっていますが設定で変更できます。
過去のXMRのチャートを確認して見ると、2017年8月頃から一気に価格が急騰しています。
これは、韓国最大の取引所Bithumbでモネロ(XMR)の取扱がスタートしたための期待上げと、実際の韓国マネーの流入がXMRの価格に影響したとされています。
そこから2017年、年末のBTC高騰と共に、XMRも価格を伸ばし、2018年2月の市場全体の大暴落とともに大きな調整が入っています。現在は順調に価格を上げています。
Monero(モネロ)の時価総額
下記はリアルタイムのMoneroの時価総額ランキングです。
2017年は全体の時価総額でもXMRは10位圏内でしたが、2018年の初頭は10位~15位を推移しています。
Monero(モネロ)が買える取引所
Monero(モネロ)XMRは以前、国内取引所のcoincheck(コインチェック)で売買できましたが、匿名性の強さから上場廃止になってしまいました。
海外取引所では、Binance、Bittrex、Poloniex、Hitbtcなど多くの大手海外取引所で、Moneroを取扱っています。
中でもBinance(バイナンス)が取引手数料が最も安く、多くの日本人ユーザーも多く利用しているのでおすすめです。
Monero(XMR)のウォレット
Monero(XMR)のウォレットは、公式からアプリがリリースしています。
オンラインウォレットではMyMoneroという簡単に作成できるウォレットが存在します。多くのXMRを保管するのには、公式のアプリを推奨します。
XMRは、今のところハードウェアウォレットには対応していませんが、Ledger社がサポートに力を入れているということなので、Ledger NanoSでも近々サポートされる可能性が大です。
Monero(モネロ)の今後と将来性まとめ
Monero(モネロ)の懸念点
Monero(モネロ)は非常に人気のある通貨です。
しかし匿名性という性質上、マネーロンダリングに使われたりダークマーケットやダークウェブ上での取引も盛んに行われています。
プライバシー保護の観点から考えるととても優秀な通貨ですが、匿名性を逆手に取って悪用される懸念点も持ち合わせています。
Monero(モネロ)はテロの資金や北朝鮮が好んでマイニングやハッキングをしているという噂もあるとので、各国の政府からは警戒されている通貨でもあります。
どれだけ需要があっても政府が禁止してしまえば、違法な通貨にもなりえるということも念頭においておく必要があるかもしれません。
Monero(モネロ)の将来性
仮想通貨決済でプライバシーの保護は最重要課題です。
ビットコインで決済をすると、アドレスを辿っていくと個人を特定することが可能です。(※店頭などで決済をしてアドレスと個人が結び付いた時の話。アドレスだけでは個人は特定できません。)
見知らぬ人に自分の口座残高を確認されたり、履歴を見られたりされるのはいい気分ではないですよね。そういった意味でも匿名性は必要不可欠なものだと感じています。
健全な規制の下、政府や中央銀行などと共に共存できる道が開ければ、モネロを含む匿名性通貨はまだまだ伸びる仮想通貨だと信じています。