リップル(XRP)の特徴、仕組み、将来性を初心者向けに詳しく解説!高速送金や低コストの魅力、RippleNetの最新動向、取引所での購入方法、安全な保管方法まで網羅。XRP投資を始めるなら必読!
リップル(XRP)とは?

リップル(XRP)は、国際送金の効率化を目的に開発された仮想通貨で、高速な取引処理と低コストを特徴とするブリッジ通貨です。リップル社(Ripple Labs, Inc.)が運営する決済ネットワーク「RippleNet」を支える中核的な役割を担い、世界中の金融機関や送金業者から注目を集めています。
従来の国際送金システム(SWIFTなど)は、複数の仲介業者を介するため、手数料が高額で処理に3~5日かかる非効率さが課題でした。

リップルはこれを打破し、約4秒で送金を完了させ、コストを最大60%削減する革新的なソリューションを提供します。この高速性と低コストにより、銀行や決済プロバイダーがリアルタイム送金を可能にする基盤として採用を進めています。
XRP(エックスアールピー)とは
ポイント:リップルは「リップル・トランザクション・プロトコル」という送金システムの名称で、XRPはそのシステム内で使用される仮想通貨です。リップルとXRPは異なる概念ですが、一般的には混同されることもあります。
正確にはリップルと一般的に呼ばれているものは、仮想通貨の名前ではありません。リップルはリップル社が運営する決済システムや送金プロジェクトの名称です。
そのリップル社が円滑に決済や送金ができるように発行した仮想通貨をXRP(エックスアールピー)と呼びます。

当時は同じだったリップルのロゴも現在では「リップル」と「XRP」で区別されています。(上記画像の左がリップルで右がXRP)

一昔前は仮想通貨取引所でもリップルといったらXRPだったけど、現在はほとんどの取引所がXRPとリップルを区別しています!
リップル(XRP)の基本情報

名称 | Ripple(リップル) |
---|---|
通貨単位 | XRP |
リリース日 | 2012年 |
発行上限 | 1,000億XRP(全量発行済み) |
取引承認システム | PoC(Proof of Consensus) |
開発元 | Ripple Labs, Inc. |
公式サイト | Ripple公式 |
XRPの発行上限と管理の仕組み
XRPの総供給量は1,000億枚で、全量が2012年のリリース時に発行済みです。このうち約50%がRipple Labsによって管理されていますが、市場での価格操作を防ぐため、エスクロー(第三者機関によるロックアップ)が採用されています。
エスクローでは、毎月定量のXRPが市場に放出され、未使用分は再びロックされる仕組みです。この透明性のある管理により、市場の信頼性が保たれています。

XRPはビットコインのようなマイニングが存在せず、新規発行はありません。これにより、供給量の急激な変動リスクが抑えられています。
PoC(Proof of Consensus)の特徴
XRPは、ビットコインのPoW(Proof of Work)やイーサリアムのPoS(Proof of Stake)とは異なるPoC(Proof of Consensus)を採用しています。※PoCは一般的には「Ripple Consensus Protocol(RCP)」とも言われています。
PoCは、Rippleが選定した信頼性の高いバリデータ(検証者)が取引の承認を行う仕組みで、以下の利点があります。
この仕組みにより、XRPはビットコイン(承認時間:約10分~1時間)やイーサリアム(約2分)に比べ、圧倒的な処理速度を実現しています。
リップル(XRP)の5つの主要特徴

リップル(XRP)は、国際送金の課題を解決するための独自の技術と特徴を持っています。以下にその主要な5つの特徴を詳しく解説します。
① 圧倒的な取引スピード

リップルの最大の魅力は、国際送金の超高速処理です。一般的な送金時間は以下の通りです。
この高速性は、リアルタイムでの国際送金を求める金融機関にとって大きなメリットです。海外への緊急送金やビジネスの即時決済において、XRPは圧倒的な効率を発揮します。
② コスト削減効果

リップルを利用することで、国際送金のコストを最大60%削減できるとされています。この低コスト化は、以下の要因によるものです:
- ノストロ口座の削減: 従来の国際送金では、現地通貨を事前に準備するノストロ口座が必要でしたが、XRPをブリッジ通貨として使用することでその必要性が減少。
- 仲介業者の排除: 複数の銀行や決済機関を介さず、直接送金が可能。
リップル社の公式ツールでは、送金額や取引頻度を入力してコスト削減効果をシミュレーションできます。Ripple Cost Calculator
③ 高いスケーラビリティ

リップルはスケーラビリティ(拡張性)が非常に高く、大量の取引を同時に処理できます。
ビットコインでは、スケーラビリティの低さが原因で「送金詰まり」や「遅延」が問題となりますが、リップルではそのような課題がほぼ発生しません。リップルのスケーラビリティは、ビットコインの約300倍とも言われ、大規模な金融機関での利用に適しています。
システムが大量の取引やデータを処理できる能力。リップルの場合、1秒あたり最大1,500トランザクション(TPS)を処理可能で、Visaの処理能力(約1,700 TPS)に匹敵します。
④ RippleNetとグローバルな金融機関の連携

RippleNetは、リップル社が提供する国際送金ネットワークで、200社以上の金融機関が参加しています(2025年8月時点)。日本では、SBIホールディングスや三井住友銀行などが参加する「内外為替一元化コンソーシアム」が有名です。
RippleNetは以下の3つのプロダクトで構成されています。
- xCurrent: 銀行向けの即時決済ソフトウェア。XRPの利用は任意で、送金プロセスの可視化を提供。
- xRapid: XRPをブリッジ通貨として使用し、ノストロ口座を不要にするソフトウェア。XRPの価格に直接影響。
- xVia: 中小企業や送金業者向けに、RippleNetに簡単に接続できるAPI。

投資家の注目ポイント: xRapidの採用拡大は、XRPの需要増加に直結するため、価格上昇の重要な指標です。
⑤ インターレジャープロトコル(ILP)の革新性

インターレジャープロトコル(ILP)は、異なる決済システム(仮想通貨、法定通貨、クレジットカード、電子マネーなど)を一元化する技術で、「価値のインターネット」の実現を目指しています。
- リスクの低減: 取引所や銀行を介さず直接価値を移動させるため、破綻リスクがゼロに。
- 多様な資産に対応: 仮想通貨だけでなく、法定通貨やQRコード決済など、あらゆる価値を統合。
- グローバルな標準化: ILPが世界標準となれば、国際送金の効率が飛躍的に向上。
ILPは、リップルのビジョンである「すべての価値をシームレスにつなぐ」ための基盤技術として、今後さらなる進化が期待されています。
RippleNetの最新動向(2025年8月時点)

RippleNetは、70カ国以上で200以上の金融機関と提携し、国際送金の標準プラットフォームとして成長を続けています。以下は、2025年8月時点での最新動向です。
- SEC訴訟の解決: 2023年にリップル社は米国証券取引委員会(SEC)との訴訟で一部勝訴し、XRPが「証券ではない」との判断を受けました。これにより、米国市場での信頼性が向上し、機関投資家の参入が加速。
- アジア太平洋地域の拡大: 2025年7月、リップル社は新たにアジア太平洋地域の金融機関(例:タイの大手銀行)との提携を発表。SBIホールディングスを中心とした日本の「内外為替一元化コンソーシアム」も引き続き拡大。
- CBDC(中央銀行デジタル通貨)への対応: リップル社は、複数の中央銀行(例:ブータン、コロンビア)と協力し、CBDCの基盤としてRippleNetを活用するプロジェクトを推進。2024年には、パラオでのCBDC実証実験が成功。
- xRapidの採用増加: XRPをブリッジ通貨とするxRapidの導入が進み、特に新興国での取引量が増加。XRPの流動性向上が価格にポジティブな影響を与えています。
最新ニュースをチェック: Rippleの公式ブログRipple Insightsや、X(旧Twitter)の「#XRP」「#Ripple」で最新情報を確認できます。
XRPの時価総額と市場動向
2025年8月時点で、XRPは時価総額ランキングで上位3位を維持(データソース: CoinMarketCap)。過去にはイーサリアムを抜いて2位に浮上した時期もあり、以下のような要因が価格に影響を与えています。
- 提携拡大: RippleNetの加盟金融機関の増加が、XRPの需要を押し上げ。
- 規制の進展: SEC訴訟の解決や、各国での規制明確化が市場の信頼を向上。
- 取引量の増加: xRapidの採用拡大により、XRPの取引量が急増。
XRP/USDTリアルタイムチャート
XRPの価格動向は、Binanceなどの取引所で確認できます。上記はXRP/USDT建てのリアルタイムチャートです。取引所はBINANCE(バイナンス)でデフォルトでは日足になっていますが変更可能です。
投資のヒント: 短期トレードでは1時間足や4時間足でテクニカル分析を。長期投資では、提携ニュースや規制動向を重視し、日足や週足でトレンドを確認しましょう。
XRPの購入方法とおすすめ取引所

日本でXRPを購入できる取引所は複数ありますが、手数料や使いやすさで選ぶことが重要です。以下はおすすめの取引所と購入手順です。
おすすめ取引所

取引所選びでは、手数料、セキュリティ、使いやすさを比較しましょう。Coincheckは初心者向けで手数料無料でXRPが買えます!
XRPの購入方法手順
- Step1コインチェックで口座開設
- Step2本人確認
- Step3日本円の入金
- Step4XRPを購入
coincheck(コインチェック)では簡単に購入できる販売所でも、板取引の取引所でもXRPを購入可能です。しかし、販売所ではスプレッドと呼ばれる売買価格差があり、実質的に購入額の約5%ほどが手数料として差し引かれます。
取引所の板取引では、手数料無料でスプレッドもほとんどないので、最もお得にXRPを購入可能です。
コインチェックのスマホアプリからだと販売所しかりようできません。取引所(板取引)はPCブラウザ版から利用できます。
コインチェックの取引所(板取引)使い方
まずは、サイドバナーの「トレードビュー」を選択。


続いて左上の通貨ペアを「XRP/JPY」に変更。左側の注文画面から注文数量を入れるだけでXRPを購入可能です。

- 「購入」ボタンを押す
- 「成行」を選択(指値の場合は購入希望価格を入力)
- 注文数量を入力
- 「注文する」ボタンを押す
XRP送金時の注意点
XRPを送金する際は、『宛先タグ(Destination Tag)』の入力が必要です。これは送金先の個人を特定するための識別子です。取引所によっては宛先タグが不要な場合もありますが、送金前に必ず確認してください。
- 例: Coincheckからbitbankへの送金時に、bitbankのウォレット画面で宛先タグを確認し入力。
- 注意: 宛先タグを間違えると送金が失敗する可能性があるため、慎重に確認を。
XRPの安全な保管方法

XRPを購入した後は、取引所に預けたままにせず、専用のウォレットで自己管理することを強く推奨します。取引所はハッキングや破綻のリスクがあるため、以下のようなウォレットを使用しましょう。
- ハードウェアウォレット:
- ソフトウェアウォレット:
- 保管のポイント:
- 秘密鍵の管理: 秘密鍵はオフラインで保管し、紙やUSBにバックアップ。
- 2段階認証(2FA): ウォレットや取引所で2FAを有効化。
- バックアップ: リカバリーフレーズを安全な場所(例:金庫)に保管。
- 定期的な確認: ウォレットのソフトウェアを最新バージョンに更新。

注意!取引所に長期間XRPを預けると、ハッキングや取引所の破綻リスクがあります。世界中の大手取引所で毎年ハッキングが起きています!数百億円相当の仮想通貨が盗まれた事例も。自己管理が安全です。
リップル(XRP)の将来性と投資の視点
リップル(XRP)は、国際送金の効率化に特化した仮想通貨として、以下のような将来性が期待されています。
投資家が注目すべきポイント
- 短期投資
XRPの価格は提携ニュースや市場動向に敏感。テクニカル分析(RSI、移動平均線など)を活用し、短期的な価格変動を捉える。 - 長期投資
RippleNetの採用拡大やILPの発展が、XRPの価値を中長期的に押し上げる可能性。リスク管理を徹底し、ポートフォリオの5~10%程度をXRPに割り当てる戦略も有効。 - リスク要因
規制リスク(特に新興国)や、競合するステーブルコイン(例:USDT、USDC)との競争に注意。

投資の注意点: 仮想通貨は価格変動が激しいため、自己責任で投資を。資金の全額を1つの資産に集中させず、分散投資を心がけましょう。
リップル(XRP)の歴史と背景

リップルは2012年にリリースされ、以来、国際送金の革新を目指して進化を続けています。以下は主な歴史的マイルストーンです。
- 2012年リリース
Ripple Labs設立、XRPのリリース。1,000億XRPが発行済み。
- 2014年決済ネットワークを構築
RippleNetの原型となる決済ネットワークを構築。初期の金融機関との提携開始。
- 2017年内外為替一元化コンソーシアムが発足
内外為替一元化コンソーシアムが日本で発足。三井住友銀行など61行が参加。
- 2020年SECがリップル社を提訴:XRP価格下落
SECがリップル社を提訴(XRPが未登録証券との主張)。価格に一時的な下落圧力。
- 2023年SEC訴訟で一部勝訴:XRP暴騰
SEC訴訟で一部勝訴。XRPが「証券ではない」との判決を受け、市場信頼が回復。
- 2024年CBDCプロジェクトの成功
CBDCプロジェクトの成功(パラオ、ブータン)。xRapidの採用が新興国で拡大。
- 2025年リップルの提携拡大
アジア太平洋地域での提携拡大。RippleNetが70カ国以上で運用。
この歴史からも、リップルは規制や市場の課題を乗り越えながら、着実に成長を遂げていることがわかります。
まとめ

リップル(XRP)は、国際送金の高速性と低コストを実現する仮想通貨として、金融業界で高い評価を受けています。RippleNetの200社以上の金融機関との提携、xRapidの採用拡大、インターレジャープロトコル(ILP)の発展により、XRPの可能性は無限大です。
投資を検討する場合は、信頼できる取引所を選び、ハードウェアウォレットでの安全な管理を徹底しましょう。
SEC訴訟の解決やCBDCプロジェクトの進展により、2025年以降もXRPは注目を集める存在です。短期的な価格変動だけでなく、長期的な技術革新や提携拡大に注目し、戦略的な投資を検討してください。
リップル関連リソースと情報収集
リップル(XRP)の最新情報を得るためには、以下のリソースを活用しましょう:
- ホワイトペーパー: Ripple公式ホワイトペーパー(英語。Google翻訳で日本語化可能)。技術的な仕組みを深く理解したい方におすすめ。
- 公式ブログ: Ripple Insights。提携やプロジェクトの最新情報を発信。
- コミュニティ: X(旧Twitter)で「#XRP」「#Ripple」を検索。投資家や開発者によるリアルタイムの議論をチェック。
- 価格情報: CoinMarketCapやCoinGeckoでXRPの価格、取引量、時価総額を確認。
- フォーラム: Redditのr/Rippleやr/XRPでコミュニティの意見を参考に。

情報収集では、公式発表を優先し、噂や未検証の情報に惑わされないように注意しましょう。
リップル(XRP)のFAQ
- Qリップル(XRP)はビットコインとどう違う?
- A
リップル(XRP)は国際送金の効率化に特化した仮想通貨で、ビットコインとは目的や仕組みが異なります。主な違いは…
- 目的: ビットコインは分散型デジタル通貨、リップルは金融機関向けの送金ソリューション。
- 承認システム: ビットコインはPoW(マイニング)、XRPはPoC(バリデータによる承認)。
- 取引速度: ビットコインは10分~1時間、XRPは約4秒。
- 供給量: ビットコインは2100万枚(マイニングで増加)、XRPは1,000億枚(全量発行済み)。
- QXRPの価格は今後どうなる?
- A
XRPの価格は、RippleNetの採用拡大、xRapidの利用増加、規制環境の変化に影響されます。2023年のSEC訴訟解決やCBDCプロジェクトの進展により、長期的な価格上昇が期待されますが、仮想通貨市場は変動が激しいため、短期的な予測は困難です。最新の市場動向やニュースをチェックし、リスク管理を徹底しましょう。
- QXRPはどのようなウォレットで保管すべき?
- A
セキュリティを重視するなら、ハードウェアウォレット(Ledger Nano S/X、Trezor Model T)が最適。手軽さを求める場合は、Xaman(旧XRP Toolkit)などのソフトウェアウォレットも選択肢です。取引所に預けっぱなしはハッキングリスクがあるため避け、秘密鍵のバックアップと2FAを必ず設定してください。
- QRippleNetとXRPの関係は?
- A
RippleNetはリップル社が提供する国際送金ネットワークで、XRPはそこで使用される仮想通貨です。RippleNetのプロダクト(xCurrent、xRapid、xVia)のうち、xRapidはXRPの利用が必須で、XRPの需要に直接影響します。xCurrentやxViaはXRPの利用が任意のため、間接的な影響にとどまります。
- Qリップルの送金で宛先タグとは?
- A
宛先タグ(Destination Tag)は、XRP送金時に送金先の個人を特定するための識別子です。取引所やウォレットによっては必須で、入力ミスや漏れがあると送金が失敗する可能性があります。送金前に、宛先タグの有無を必ず確認してください。
- Qリップルは中央集権的と言われる理由は?
- A
リップルは、XRPの約50%をRipple Labsが管理し、バリデータの選定も同社が行うため、ビットコインのような完全な分散型通貨に比べ中央集権的と見なされることがあります。ただし、エスクローによる透明な管理や、分散型バリデータの増加により、中央集権性の懸念は軽減されつつあります。
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